「検索」エンジンとしてのソーシャルメディアを考える

検索エンジンとしてのソーシャルメディア
SNSを検索エンジンとして使う人が増えています。便利な反面、不安な面もあります。ビジネスでSNSを使う際のポイントをまとめました。

もくじ

こんにちは!麻美恵です😊

大阪もいよいよ梅雨入りとなりました☔️
例年よりも2週間ほど遅いようです。

個人的には苦手な梅雨ですが、
「季節の変化を感じられる」と考えると
そんなに悪くもないかもしれません…

さて、本日お話する内容は
「検索エンジン」としてソーシャルメディア(SNS)が利用されている
ということについて、私なりの見解を含め
SNS運用のポイントを上げていこうかと思います

「検索」に使われるソーシャルメディア

SNSが普及し始めた頃は
「検索」と言えばYahoo!やGoogleといった
いわゆる「検索エンジン」を使って
ネット上の情報を集めることが一般的でした

しかし、SNSの普及と発達に伴って
SNSで調べ物をするという人が増えているようです

かくいう私も、
Instagramを使って「簡単レシピ」や
「子どもと楽しめる室内あそび」など検索しています

Instagramで検索すると
リールと呼ばれるショート動画がたくさん見つかります

例えば、レシピを検索している場合なら
料理の段取りや要点を動画で確認することができ
きにいったレシピは「保存」して見返すこともできます

動画で見る方がわかりやすいとは言え
わざわざ料理番組を見たり
YouTubeのような長尺動画を見るほど
凝った料理を作ろうとは思いません😅

そんな私にとっては、
Instagramはレシピ検索にちょうどいい

90秒で要点だけを確認できて、
材料や作り方といったレシピは
「説明欄」を読めばいい
しかも、レシピは保存できる

この「手軽さ」はSNS検索の大きな魅力だと思います

SNS検索の落とし穴

その一方で、
SNS検索にはSNSだからこその落とし穴もあります

それは、ブラウザの検索エンジンとは異なり
「権威性」や「信頼性」などが著しく欠如している点です

E-E-A-T

あなたは、EEATという言葉を聞いたことがありますか?

これは、GoogleがWebサイトを評価する時際に
何を基準に「質の良いサイト」を評価して
検索ランクに表示しているのかを示すものです

E-E-A-Tは、
「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」
「Authenticity(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字

Googleの検索エンジンでは、
これら4つの項目を満たしているウェブサイトほど
「質が良いサイト」と評価して
検索エンジンの検索結果で上位表示するようになります

上位表示された検索結果ほど
クリックされる確率があがるわけですから
E-E-A-Tを意識して質の高いWebサイトを作ることが
SEO対策の基本だとわかると思います

SNSの評価基準は「興味関心」

しかし、SNSにおけるコンテンツの評価基準は
ブラウザのそれとは大きく異なります

そもそもSNSは、エンターテイメントとして発達してきました

特に、YouTubeやInstagram、TikTokは
個人の創造性を世界に届けるという役割を持って登場し
共感や好き❤️で人と人を繋げることで発展しています

だから、SNSでの検索表示は
ユーザーの好みに応じたものが優先的に表示されます

SNSで検索をした際は、
コンテンツの専門性や信頼性よりも
使用しているユーザーがコンテンツを好むかどうか?という方が
優先順位が高くなるわけです

「情報の正確さ」という点では不安が残る基準です

白を黒に、黒を白に

情報の正確さではなく
「どれだけの人が賛同(共感)するか」が表示の判断基準となるSNSでは
多くの人が賛同すれば
白が黒に、黒が白になる可能性もあり
偏った情報や嘘の情報を広げることすらできてしまいます

例えば、Aさんは
特定の政党(仮にβ党とします)について
マイナスイメージを持っていたとします

ある時、地方選挙が行われることになり、
β党の支持を得て立候補する人(Bさん)がいると知りました

「β党はよくない政党だ」ということを周りに伝えれば
β党支持のBさんに投票する人が減って、
結果としてBさんは選ばれないかも知れません

では、β党はどんなところが良くないのでしょうか?
Aさんはβ党のよくないところを調べるために
SNSで検索をすることにしました

すると、β党の「悪事」について暴露するアカウントを発見しました
Aさんは迷うことなくそのアカウントをフォローし
β党の「悪事」を友人や職場の同僚にも伝えます

「こんな悪いことをするβ党」
「『悪いβ党』が支持する立候補者Bも『悪者』だ」
「立候補者Bが当選したら、社会のためによくない」
「私が『真実』を伝えなくては!」

そういった思いに駆られ、
Aさんはβ党に関する「悪事」を広げていきます

一方、β党の「悪事」暴露アカウントの所有者は
「β党の代表(Cさん)が元タレントで気に食わない」という理由で
党首がタレント時代に週刊誌に書かれたことを誇張して
SNSに投稿していました

もちろん、
週刊誌に書かれたことが事実なのか
実際には何が起きていたのか

そんなことは関係ありません
「そもそも週刊誌に書かれる方が悪い」
「ちょっとくらい尾ひれをつけた方が面白い」と
Cさんに関するものであればなんでも悪く投稿していました

結果、β党の支持を得ていたBさんは落選
Aさんは「良いことをした」と大満足です

SNSでの検索結果は、ユーザーの趣味趣向を優先して表示します

そのため、「興味がある」と判断されると
それと似たようなコンテンツを集めてきます

今回の場合では、
Aさんは「『β党は悪者』というコンテンツに興味がある」と判断され
似たような投稿を次々と目にすることになりました
仮にβ党を擁護するような投稿があったとしても
Aさんは気に食わないと「いいね」を押すことはなかったでしょう

Aさんのタイムラインは「β党は悪者」というメッセージで溢れかえります

その大半が誇張されたものであったり
事実無根の捏造されたコンテンツであったとしても
Aさんにとっては「β党は悪者」が真実になっていきます

誹謗中傷や事件に巻き込まれるきっかけに

SNSでは、「ユーザーの興味を引くコンテンツ」が優先されるため
ユーザーは常に同じような考えや主義・主張に触れることになります

はじめはぼんやりとした考えだったとしても
いつの間にか揺るぎない信念を揺るぎないものへ変わっていきます

仮に、その考え自体が間違ったものだとしてもです

そういった間違った情報を信じ
信念を行動に移したことで
誰かを傷つけ、死に追いやる事件へと発展することもあります

あるいは、ありもしない情報を信じたせいで
騙されるだけでなく、知らぬ間に事件の加害者になっていた
そんなことが起こるのも「SNSだから」ではないでしょうか

情報の信憑性は、いつの時代においても保証はなく
情報を受け取った側は
信じる or 信じない の二択しかありません

そのため、「ブラウザで調べたから大丈夫」とは言えないのです
ですが、興味関心を評価基準にしているSNSに比べれば
E-E-A-Tによる判断基準で選ばれた情報の方が
多少は信頼できるかもしれません

問われる「検索力」

そもそも、検索ブラウザとSNSは作られた目的が異なるので
検索結果の方法に違いが生じるのは仕方ないことです

「常に正しい情報を発信しろ!」ではなく
せめて「情報の正確性を確認しろ!」という方が理に叶う気がします

そして、情報の正確性を少しでも保証するために
「専門家」や「検閲」などが存在します

情報発信する側だけが努力をするのではなく
情報を受け取る側も「この情報は正確なのか?」と
「検索力」を身につける必要があると私は思います

これからのSNS運用は?

それでは、こういったSNSの特性を踏まえて
SNSをビジネス利用したい私たちはどのように運用すればいいのか?

押さえておくポイントを紹介します

E-E-A-Tを意識する

SNSでの検索結果において
E-E-A-Tは評価基準ではありません

しかしながら、SNSで検索をしているユーザーの心理としては
「正しい情報が欲しい」「信頼性のある情報を見つけたい」
このように考える人も増えてきているはずです

そういったユーザーに応えるために
SNSでもE-E-A-Tを意識したコンテンツを投稿しましょう

また、アカウントの信頼性を高める方法として
「承認バッジ」のように
獲得するには一定の条件を満たす必要がある
バッジを取得することも検討してはどうでしょうか?

資格や認定証を公開する

ビジネスに関する知識や経験を証明する
資格や認定証、肩書きなどを持っているのなら
プロフィールや投稿に公開しましょう

特に、コーチングは開業にあたり
資格を持っている必要はありません

だからこそ、権威のある団体から交付された資格や
コーチング時間の証明などをすることは
ユーザーにあなたの実力を示す材料となります

また、雑誌での紹介や講演会の実施なども
あなたの実力や権威性などを証明するものとなります

そういったものは出し惜しみをせずに
積極性に公開していくのがおすすめです

プロフェッショナルな振る舞い

SNSへの投稿となると、
なんとなく仕事モードが抜けてしまうという方は少なくありません
しかし、SNS投稿は仕事の一環です

あなたのプライベートを自慢したり
あるいは、素の自分を曝け出すあまりに
見ているユーザーを不快にしては
あなたのビジネスに対するイメージも
一気に損なわれてしまいます

そのため、SNSへの投稿も
「お客様に見られているんだ」という意識を持ち
プロフェッショナルに振る舞いましょう

言葉遣いや文法表現は基本中の基本です
また、伝わりやすい文章になっているか?
誤字脱字はないか?なども気を配りましょう


今回の記事では、
SNSが検索エンジンとして使われていることに着目して
そのメリットやデメリットと共に
これからのSNS運用について解説しました

ビジネスでSNSを使うというのであれば
あなたのビジネスが信頼され、多くのお客様に選ばれるように
コンテンツ作りを考えていかなくてはいけません

そのためには、エンターテイメント性だけでなく
情報の正確さや信頼性を示せるコンテンツを発信していきましょう!

それでは、次回もお楽しみ〜

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

もっと記事を読む

自己理解

メイクの先生を辞めた理由

「メイクの才能がある」からといって、メイクの先生が適職とは限りません。メイクアップは自己表現を楽しむ方法のひとつに過ぎませんでした。

続きを読む
当サイト(mamitsuda.com)の運営者(津田麻美恵)は、
HubSpot Academyにてインバウンド認定資格コースを修了し
その知識と基礎化粧品会社での実務経験に基づいて
インバウンドに関する情報を発信しています
Verified by MonsterInsights