参加報告『みんなで保育・子育てを考える集会』

みなさんこんにちは!
きれいのパーソナルトレーナーmamieです♪

先週末、子どもが通っている保育園にて
第51回『みんなで保育・子育てを考える集会』が行われました。
オンラインで、集会の記念公演を聴いてきたので、
その様子を紹介したいと思います。

保育や子育てに関わっている方の参考になれば嬉しく思います。

『みんなで保育・子育てを考える集会とは?』

今回で51回目を迎えた『みんなで保育・子育てを考える集会(みんなで集会)』は、
全国の保育関係者が集って研修などを行う「全国保育団体合同研究集会(全国合研)」のプレ集会と位置付けられ、
保育者と保護者・研究者といった子どもに関わる多くの人たちが共に学んで交流する場となっています。

保育や子育てに関する集会に参加する意味とは?

私は保護者でもあり、
普段から「子どもにとっての良い育ち」のためにはどうすればいいのか、考えることがあります。
自分自身の子育ての参考にしたいと思い、大阪で行われた全国合研にも参加したり、
保育園で行われる保育や子育てに関する集まりにはできるだけ参加するようにしています。

こういった集会に参加している1番の理由は、
専門家の話を直接伺うことで、「子育てや子どもとの関わりについて落ち着いて考える時間を持つことができる」からです。

普段、自分の子育てについて考えようとしても、
落ち着いて落ち着いて考えるような時間を見つけることが、そもそも難しい。
それに、ネットや本の情報だけでは、情報が間違っていたり、根拠となる資料が古かったりと、
情報の質」そのものが確かではありません。

集会に参加することで、新しい保育や子育てに関する情報を手に入れることができますし、
じっくりと考える時間も確保することができます。
そして何より、孤独感を感じがちな子育ての中でたくさんの方と出会う機会を持つことで
「私は一人じゃないんだ。こんなにも多くの人が、応援して助けてくれるているんだ!」と実感して、
いつもいつも励まされ、子育てを楽しい気持ちで向き合うことができています。

記念講演「子どもの心に聴きながら」白石正久(龍谷大学名誉教授)

先日参加した集会では、冒頭の記念講演のみをオンラインで聞くことができました。
残りの内容は、後日YouTubeにて配信してもらえるそうです。

記念公演は、レバノンの詩人ハリール・ジブラーンが遺した詩で始まりました。
その詩の中で、子どもを自立した一人の人間として扱うことの大切さを語っています。
子どもと言えども、一人の独立した存在として尊重されることで、
その子の中で揺るぎない自信や自己肯定感が育まれ、豊かな人生へ繋がっていくのだと思います。

今回の公演では、白石先生の著書『発達の扉(上・下)』から抜粋された内容を話していただきました。

子どもに限らず、人にはみんな「より良くなりたい」という願い(発達欲求)があるそうです。
そして、その欲求に反して現実には様々な「矛盾(願いと現実とのズレ)」もありますが、
この「矛盾」こそが発達の原動力であり、非常に重要であるという発達に関する基本を教えていただきました。
また、人間の成長過程にでは、この「矛盾」が大きくなる時期があり、同時に「発達欲求」も強くなっていくそうです。

この「矛盾」が大きくなる時期には、
子ども自身の心も大きな「ゆらぎ」を経験し、葛藤する中で
うまくいったり、思うように行かなかったり(行き戻り)、
大人が困ってしまうような言動をとってしまうことがあるようです。
しかし、この「矛盾」があるからこそ、子ども達は自分と向き合い、
他者と繋がり支え合うことを学んでいくのだそうです。

この「矛盾」を乗り越える時に周囲の人間がどのように関わっていくのかで、
子ども達は、自分自身だけでなく、他者に対する信頼も育てていくことができるのだと教えていただきました。

白石先生の言葉を借りると、
『発達は、願いによって世界にはたらきかけ、新しい自分を創造していく道すじ』だそうです。
つまり、「より良い自分になりたい」という願い(発達欲求)とそれに相反する「矛盾」があるからこそ、
人はその「矛盾」を乗り越えるために人間関係を求め、「より良い自分」を目指して発達を続けていくそうです。
そして、この「より良い自分」を目指すのは、子どもも大人も、みんな同じということを教えていただきました。

発達を認識するとどうなるのか?

講演の後半は、およそ1歳〜6歳あたりに見られる発達の特徴についてお話をしてくれました。
この年代の子ども達は、身体的な発達も目覚ましいですが、心も同じように複雑に発達していきます。

1〜2歳ごろに現れ始める「いやいや」は、物事を区別できるようになっただけでなく、
「私は〇〇じゃなくて、□□がいい」という『自分の心』に気づくようになるそうです。
そうなることで、自分の気持ちを出しながら、他者との繋がりを模索しているのですね。
そして、自分の「〇〇じゃなくて、□□だ」という気持ちに対して、
たくさんの共感と承認を求めている時期でもあるため、自分の気持ちを受け入れてもらう経験を通じて、
子ども自身もまた相手の気持ちを受け入れることができるようになってくるそうです。

3〜4歳頃には、こういった「〇〇じゃない、□□がいい」という区別がつくようになることに加え、
「大きい自分」「小さなあの子」というように比べることができるようになるそうです。
そのことで、自分と他者の違いをより具体的に感じ取ることができるようになったり、
「いっちょまえになりたい」気持ちも生まれてくるそうです。
と言っても、がんばりに対してなかなか手応えを得られない時期でもあるため、
子どもの気持ちは「大きくなりたい自分」と「できない自分」の間で大きく揺れ動きます。
そんな中で、お友達との関わりを通じながら、何かを達成する経験を重ねることで
『信頼に値する自分』を実感することができるようになっていきます。

さらに、5〜6歳頃にはこうした発達に加えて段階的に物事を考える力も育っていきます。
「だんだん大きくなる自分」を感じたり、そんな自分を求める姿が見られるようになってくるそうです。
相手に対する思いやりの心を持って、お友達と力をあわせて頑張りたい気持ちも育っていきます。

このように、子どもはお友達や大人、環境との関わりの中ですくすくと発達していきます。
では、こういった子どもの発達を認識することで、
日々の保育や育児における最適な「方法」が見つかるのでしょうか?

残念ながら、いくら発達について多くを知っていたとしても、
育児方法が見つかったり、子どもへの理解が深まるわけではありません

ですが、こういった発達に関しての理解を深めることは、
子どもと向き合う私たちの視点を大きく変えたり、
子育てに対してさまざまな自由と知恵を見つける手助けにつながってきます。
そして、大人も子どもと同様に「発達の道すじ」を歩んでいる途中なのです。

講演を聞いて

「発達」と聞くと、子どもだけのもので大人になった私には関係がないものと思っていました。
しかし、私もこれからの人生がある限り、「より良い自分」を目指して発達しているのだと気づきました。
そして、子ども達が時折見せる「しかたがない。よし、やろう。」という折り合いをつける力は、
困難に立ち向かいより良い社会を作っていく源なのだと気づきました。

人生には、自分との「矛盾」だけでなく、多くの「矛盾」や苦悩が立ちはだかる時があります。
そんな時にも、くじけずに「しかたがない。よし、やろう。」と思い立ち、歩み始めることが
自分以外の誰かも幸せにできる社会につながっていくのだと思います。
発達とは、まさに、Life for others(他者のために生きる人生)なのだと感じた講演でした。

参考サイト・文献